2026年8月29日(土)〜30日(日)、札幌・新潟・中京の3場で計72レースが行われた。AI予測の対象は重賞の新潟記念(G3)を含む特別戦・重賞中心の10レース。結論から先に言うと、運用ルールを守った場合の投資は1,200円・回収980円の▲220円。一見「ほぼ見送りの週」に見えるが、実際は違う──予測と買い目は10レース全部で出ていた。それを「どこまで買うか」のフィルタが大幅に絞り、結果として大損を回避した週だった。その内訳を検証する。

週末サマリー

項目フルボックス参考値運用ルール適用値
投資レース数10R4R(6R見送り)
投資額¥28,400¥1,200
回収額¥6,900¥980
損益▲¥21,500▲¥220
ROI24%82%
  • AI1位的中: 0/5(前週0/5に続く低迷)
  • AI上位3頭のうち3着以内: 60%(3/5)
  • スコア相関: 0.315
  • 重賞(新潟記念): AI上位2頭が1着と3着を確保
  • ⚠️ DRIFT判定: 2週連続で発報(回収率24% < 50%)

なぜ「見送り」が多かったのか ── 全10Rに非推奨フラグ

今週の予測では、10レースすべてに「投資非推奨」フラグが付いた。内訳は「大穴乱戦」(AI上位の予測確信度が低くスコアが密集)が大半で、新潟記念では「小頭数+大穴乱戦」、両津湾特別では「AI-市場不一致(一致2/5)」も検知された。

当サイトの運用ルール(2026年8月16日改定)では、

  • 非推奨フラグ → EV段階を1つ減額(上位5頭BOX→上位3頭BOX、上位3頭BOX→見送り)
  • 完全見送りはEV1.5未満のみ
  • 重賞(G1〜G3)はフラグがあってもEV段階どおり(厚遇)

としている。これを今週の各レースに当てはめると次のとおり。

レース最高EV判定結果
千歳特別(土)2.69減額→見送り的中なし(正解)
新発田城特別(土)1.98減額→見送り的中なし(正解)
赤倉特別(土)2.11減額→見送り△ワイド2-5が1,180円(フルボックスなら的中)
清洲特別(土)2.06減額→見送り的中なし(正解)
桑名特別(土)1.45EV1.5未満→見送り的中なし(正解)
北辰特別(日)3.64減額→3頭BOX✅ワイド10-13 760円
両津湾特別(日)6.36減額→3頭BOX的中なし
新潟記念(日)2.71重賞厚遇→3頭BOX✅ワイド5-8 220円
閃光特別(日)2.71減額→見送り的中なし(正解)
熊野特別(日)3.63減額→3頭BOX的中なし

見送った6レースのうち5レースは本当に的中なしで、結果はおおむね正しい判断だった。唯一の例外が赤倉特別で、AI1位ボウウィンドウと5位ロールザダイスのワイドが1,180円に飛び、フルボックスなら回収があった。ただしこれは「3頭BOXに減額していれば3点のうち外れていた」組み合わせでもあり、減額ルールの弊害というより、非推奨フラグの付いた混戦で5頭BOXを張らなかったことのリスク回避と捉えるのが妥当だ。

買った4レースの結果

北辰特別(札幌・芝2600m)── ワイド760円を捕捉

AIの上位3頭は11ディベルティスマン(7番人気)・13タケルフォーカス(6番人気)・10ワンダフルデイズ(3番人気)。結果はタケルフォーカスが1着、ワンダフルデイズが2着。1番人気クオンタムスター(単勝2.1倍)は9着に沈み、3連単は78,010円の大波乱となった。

予測ファイルはこのレースに「荒れ予想EXTREME(確率80%・確信度60%)」を出していた。運用ルールでは5頭BOX段階から3頭BOXに減額だが、その3点のうち10-13が760円で的中。投資300円・回収760円、ROI 253%。荒れシグナルが本物の大波乱を事前に捉えた好例だ。

新潟記念(G3・新潟・芝2000m)── AI上位2頭が1着・3着

トップページの予想カードでも本命に推した◎ダノンシーマ(1番人気)は3着。対する○ゾロアストロ(2番人気)が勝利した。1着から3着までがすべて1分59秒6の同タイムというハイレベルの接戦で、金曜時点で1番人気だったロデオドライブ(AI評価11位)は2着に食い込んだが、勝負どころではAI上位2頭の組み合わせが生きた。

運用ルールでは重賞は厚遇され、EV段階どおりの上位3頭BOX(8-5-4)。このうちゾロアストロ×ダノンシーマのワイドが220円で的中。配当は小さいが、週を通しての唯一の重賞でAIの読みが本質的に正しかったことを示している。一方で3着に食い込んだのはAI4位のドゥレッツァではなく5位のゾロアストロ──正確にはAI2位が1着、1位が3着で、順位の入れ替えはあった。

両津湾特別・熊野特別 ── ハズレだが判断は妥当

両津湾特別は最高EV6.36と週最大の期待値を出したレースだが、「AI-市場不一致(一致2/5)」のフラグも付いていた。結果は1番人気ビービーアジャイル(AI2位)が勝ったものの、AI1位ニシノケンタマンは9着。3頭BOXは不的中。熊野特別もAI1位メイショウナルカミが12着に崩れ、不的中。どちらも減額していて正解だったといえる。

フルボックスなら▲21,500円 ── ルールの効果検証

あえて全10レースで予測ファイルどおりのワイド10点BOX(計100点・2万8,400円)を買ったとすると、的中は4点で回収6,900円。ROI 24%・▲21,500円だった。

投資方針投資額回収額損益
フルボックス(予測ファイルどおり)¥28,400¥6,900▲¥21,500
運用ルール適用(6R見送り・4R減額)¥1,200¥980▲¥220

差額の約2.1万円が「非推奨フラグ→減額」ルールが回避した損失だ。的中した4点のうち、運用ルールで実際に買っていたのは北辰10-13と新潟記念5-8の2点。赤倉2-5(1,180円)と新発田城3-10(580円)は見送り対象で、こちらは逃したが、損益のバランスとしては圧倒的に割に合う。

「全レース予測する。ただし買うのは期待値が証明されたものだけ」──このフレームワークの意義を示せた週だった。ただし裏を返せば、的中そのものは小配当2本だけで、回収の質は高くない。中穴のワイドを1本でも捉えられれば赤字回避という場面も今週はあった。

精度は底ばい ── DRIFT2週連続と再訓練判定

週次モニタリング(対象は日曜5レースのフルボックス参考値)では:

  • AI1位的中率: 0.0%(0/5)──前週に続きゼロ
  • Top3的中率: 60.0%(3/5)
  • スコア相関: 0.315(重賞単体では0.164)
  • 回収率(ワイド参考): 23.8%、収支▲10,820円
  • DRIFT判定: 発報(2週連続)

月曜の自動再訓練パイプラインは、学習データを最新まで含めて再構築した結果のCV相関0.642を出したが、現行モデルの0.6464に届かず非採用。モデルは据え置いた。8月の夏競馬期は「人気側が強い展開」が続いており、AI1位の的中が出ない状態が続いている。モデルを替えるよりも、この時期の特徴量(馬体重変化・距離適性の季節要因など)の見直しを優先する方針だ。

システム改善: 払戻しデータ収集のバグを発見・修正

月曜深夜の結果集計で、土曜分(36R)の払戻しデータが丸ごと欠落し、日曜分もワイド・複勝が先頭1行しか保存されていないバグを発見した。月曜パイプラインのcronは「36R/36R成功」と報告していたが、実態は不完全だった。このままだと回収率が過小評価される(実際、初回集計では16.1%だったが、修正後は23.8%に訂正された)。

netkeibaの結果ページから直接再取得して全72レース分の払戻しを再構築し、週次評価とレポート生成をやり直した。今後は集計後に「券種別の行数チェック」を自動で挟み、欠落を検知したら再取得する仕組みを入れる。

まとめ

  • 予測は10レース全部で出ていた。ただし全レースに非推奨フラグ → 6レース見送り・4レース減額
  • ルール運用の実成績は投資1,200円・回収980円・▲220円。フルボックス参考値▲21,500円と比べ、減額ルールが約2.1万円の損失を回避した
  • 的中は北辰特別(ワイド760円・3連単は78,010円の大波乱)と新潟記念(AI上位2頭が1着・3着・ワイド220円)
  • AI1位的中は2週連続で0、DRIFT判定も2週連続。再訓練は非採用でモデル据え置き
  • 払戻し収集バグを発見・修正。今後は欠落検知を自動化する

次週(9月5-6日)は札幌記念が組まれる週。夏競馬総決算の重賞で、モデルの立て直しも含めて検証していく。